歴史小説・恋愛小説・推理小説・ミステリー小説・現代小説・純文学など、読書好きで小説ファンのわたしが、最近話題の本やこれまでに読んだ本のあらすじや感想、書評、そして、面白いおすすめ小説を紹介しています。 特に、ここに『 おすすめ小説 』として紹介した山崎豊子作品は、わたしが読んだ山崎豊子さんの小説の中から、『 感動した小説 』や『 おもしろい小説 』 などを管理人の独断と偏見で選び、各々にあらすじや感想、書評を記載して一覧にしたもので、これからも随時更新していく予定です。 |
山崎豊子さんは、『花のれん』で第39回直木賞受賞し、勤務先の新聞社を退社して作家生活に入りました。鋭い社会性で話題を呼び、のちに映画やテレビドラマでもヒットした『白い巨塔』や、1991年菊池寛賞を受賞した『沈まぬ太陽』など、山崎豊子さんは鋭い社会性で名高い作品を多く執筆されています。
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★ 沈まぬ太陽
おすすめ度 |
航空会社へエリートとして入社した主人公が受けた内規違反に対する不遇の報復人事、その不条理に戦いを挑んだ男の生きざまとその家族を描いた作品です。 国民航空にエリートとして入社した主人公の恩地と同僚の行天、その後、組合委員長に担ぎ上げられてしまった恩地は会社側からアカのレッテルを張られ、中近東からアフリカなどの僻地へと転勤させられる。 この小説は全五巻からなる長編小説ですが、わたしは第三巻の「御巣鷹山篇」から読み始めました。会社の上司が遺族であったことから、事故の全容を知りたいという欲求から手に取った小説です。詳細で綿密な調査から執筆されたその内容は、上司から聞いていた事実をリアルに再現させるもので、フィクションの域を超えたものでした。 |
★ 華麗なる一族
おすすめ度 |
金融業界と国家権力との癒着、人間の生き様を通してこれらの内幕を描いた作品です。 阪神銀行頭取の万俵大介は、都市銀行再編の動きを前に、上位銀行への吸収合併を阻止するため必死であった。 |
★ 暖簾
おすすめ度 |
船場の老舗昆布商を舞台に、商人としての生活を生き生きと描いた作品です。 戦後、劇的に変わってしまった大阪船場の商いを前に戸惑う父親と、逆境に毅然と立ち向かう息子の対比が印象的でした。 |
★ 花のれん
おすすめ度 |
寄席を舞台に、主人公の多可が女で1つで建て直していく様子を描いた作品です。 死んだ旦那が道楽で始めた寄席稼業を、後家となった多加が女手一本で切り盛りし、ついには大阪一の興行会社にまで育て上げる。 |
★ ぼんち
おすすめ度 |
船場の女系家族の足袋問屋に生まれた一人息子・喜久治、その波乱に富んだ生涯を描いた作品です。 放蕩を重ねても、帳尻の合った遊び方をするのが大阪の“ぼんち”という。 |
★ 女の勲章
おすすめ度 |
ファッション業界を舞台に、野望に燃える男女の愛憎を描いた作品です。 華やかな服飾界の舞台裏にも、壮絶な人間模様が隠されている。 |
★ 女系家族
おすすめ度 |
莫大な遺産相続をめぐる人間のエゴと欲望を描いた作品です。 伝統を持つ女系家族として育った三姉妹と、彼女らを取り巻く人間の欲望と駆け引き、人はお金にこうも強欲になれるのか。 |
★ 白い巨塔
おすすめ度 |
国立大学の教授選挙に絡む大学内部の派閥抗争と、医療裁判に絡む人間の確執と生き方を描いた作品です。 大学病院という巨大な建物の中で繰り広げられる赤裸々な実態、医事裁判における法廷での応酬シーン、そして、財前が迎えた最期の結末。 |
★ 不毛地帯
おすすめ度 |
シベリアに11年間抑留された経験を持つ元大本営本部参謀の主人公が、帰国後商社マンとしての人生を歩んでいく姿を描いた作品です。 長い抑留生活での強制労働、組織に身を置く商社マンとしての砂漠の中での石油開発、それらの不毛地帯において様々な困難に遭いながらも不屈の精神で立ち向かっていく主人公・壱岐正の生き方、そして最後のシーンには大いに感動しました。 |
★ 二つの祖国
おすすめ度 |
父なる国アメリカと母なる国日本、二つの祖国を持った日系二世の苦悩を描いた作品です。 アメリカに生まれ、アメリカ人として育てられた日系二世たち。 |
★ 大地の子
おすすめ度 |
満州軍遁走によって中国に残された日本人残留孤児の主人公・陸一心。 陸一心は敗戦直後に祖父と母を喪い、娘とは生き別れになった日本人戦争孤児である。 山峡下りの船上、天嶮を前に言い放った陸一心の「僕は大地の子」という言葉が感動的である。 |